シンガーソングライター中村隆道への伝言
投稿日時 2004-9-9 12:50:05
執筆者 dreamwalker
‘広島’ songs by 中村隆道 2004/05/03
隆道への伝言
隆道さん、GW期間中いかがお過ごしでしょうか、中村隆道の音楽が多くの人の知る所となり日本社会が少しでも良い方向へ進めばと願っている今日この頃のA-BLAST-OF-WINDです。
しかし、その思いとは裏腹に日本政府の自衛隊イラク派遣によって日本国家は再びかつての泥沼のような戦禍の渦へ足を踏み入れている一歩手前の状況にある日本国民の現在だと憂いています、そんな現状に今こそ中村隆道の音楽が日本人に求められているような気がしています、何故かというと、政治不信、経済不況、凶悪犯罪の増加に伴う犯罪検挙率の低下による犯罪被害者の確実な増加、など日本社会の現状、展望は決して明るいものではありません、最早日本は国家として泥棒国家と成り果てました、戦後ほぼ一貫して自民党独裁によって今日の日本国家は形成されてきました、現在の日本国家の諸問題の責任の所在がすべて自民党にあるとまではいいませんが、その責任の一端はあると思います、日本国家は戦後から政・官・財のトライアングルの構造を核として、その根底に学歴社会としての見えざる日本のカースト制度が不動の存在として社会システムに構築されています、学歴社会を否定はしません、資本主義経済を否定しません、その恩恵を誰しも日本人は享受しているのですから、しかし日本人は世代に関係なく、もっと利己主義から社会の底辺にいる社会的弱者や貧しい人たちにも、もっと目を向け手を差し伸べてやる社会作りをしていく必要に迫られていると思います、日本が国家として変化する時は外圧によるしかなく、日本人が変化する時はすべての日本人が犯罪被害者、社会的弱者になった時である、しかしその時はすでに手遅れである、いつ何時、自分が社会的弱者の立場にならないと限らないのですから、人間が成長するように社会も成熟度を増し成長します、かつて数十年前にフォークソングが流行した時代であれば単なるラブソングでも人の胸に響いたと思います、なぜなら社会全体が幼かったから、しかし、それから数十年経過し、まがりなりにも経済大国としてアジアの盟主とよばれるまでにななったが、バブル景気を境に坂を転げ落ちるように日本社会は閉塞状況にあり下降線をたどっています、社会成熟度がまだまだ幼く国家として精神的にも自立の必要な現在の日本人が求めているのは単なる巷にあふれるラブソングだけでなくヒューマンソング、つまり「この世に在るうちに」「Listen to yourself」のような人生を歌ったヒューマン・ライフ・ソングとでもいえる人生の唄だと思います。
中村隆道さん自身の取り組みによって中村隆道の音楽に新たに出会った人もかなり増えたと思います、万に一つの奇跡が起こり日本の現状を変える事が出来るとすれば、それは隆道さんが「この世に在るうちに」をマキシシングルもしくはアルバムとして緊急発売し、プロモーションを兼ねてTV音楽番組に出演し、日本人に死とは何か、愛しい人が戦地に赴く悲しみや悲劇、もしかしたら愛する人との今生の別れ、死に直面する時の心構え、死を受け入れる準備といった、つまり死生観ですね、それらを唄を通して日本人に疑問を問いかけると日本国家の風向きが劇的に変わるきっかけになるような気がしています、というのは常々、日本の音楽家たちが政治に関与しないことに現実性の欠如というか滑稽さや陳腐さを感じていました、ジョンレノンは政治に真っ向から意思表明していました、例えば戦争反対の立場を音楽を通してアピールしていました、日本のメジャーなミュージシャンでは唯一とまでは言いませんが、かつて浜田省吾さんがアルバムを通して反原発のメッセージを投げかけていましたが、少し話がそれますが、隆道さんの1stアルバムの「広島」好きです、この曲で隆道さんは広島出身かと思いました、そうでなければこれほどの内容は書けないと思いましたが、実際は東京の人でした、そこで折り入ってお願いがあります、この曲を心から作り上げたのであれば、隆道さんには毎年終戦記念日前後には広島でライブを行い必ずこの曲を歌ってほしいと願うし、その責務があると思います、残念なのは、デビュー当初から、この広島ライブの試みをしていたら現在の隆道さんの状況は一変していたと思います、結果論ですが少なくとも広島県人の大多数の人の胸をとらえ熱心な隆道ファンを掴んでいたでしょう、例えば、もし私が広島県人なら他県出身のミュージシャンが原爆の被害にあった自分の郷土の悲しみの歴史を歌ってくれている、この一点でファンになるでしょう、100万人の一割でも10万人です、隆道さんの真摯な思いがあれば間違いなく彼らの心に届いています、残念なのは知る機会、状況、手段、マンパワー、資本力にずれがあったということですね、今からでも十分間に合います、いくら良い音楽でもその機会がなければ大衆の知る所となりません、その試みによって、中村隆道の現状がどのように変化しようとも、現在の関東近辺のライブ活動を精力的に行っても良いと思うし、TV出演によりアルバムが大ヒットし資金的余裕が出来れば全国にライブも出来ます、地方ファンは待ってますよ、一日も早くライブで隆道さんと会える日を、イベントライブのリハーサルで忙しいとは思いますが、この想いだけは中村隆道さんに伝えたかったのです、成功を願っています。
それではA-BLAST-OF-WINDより中村隆道へのリクエストナンバーはノーバディの‘MAD DREAMER’をよろしく
広島 作詞作曲 中村隆道 [シンガーソングライター中村隆道]
広島 from いつか辿りつく景色に・・・ 作詞作曲 中村隆道
何かに急き立てられるように
ギターを抱えて電車に乗り込んだ
積もりに積もった思いと共に 俺は広島へと向かった
幼い頃から話を聞く度に 言い知れぬ憤りが胸をよぎった
言葉を詰まらせてあのときを語る
老婦人の顔を今でも覚えている
あれから何年も流れて 物分りは少し良くなったけれど
純粋な痛みは次第に次第に薄れてく 変なやるせなさだけが残った
そんな風に思いを辿りながら なんとなく落ちつかない気持ちで
覚めた弁当の紐を解くころには 大阪をとうに過ぎていた
広島駅を降りて路面電車に乗り 灼熱の公園にたどり着いた
幾千の折り鶴が掛けられた少年の像が
天高く指差し 俺は力の無さ
青い空にたたきつけた やけに暑い夏 広島から
ゆっくりと公園をまわって 鉄橋の上でふと考えた
あの閃光が瞬いた瞬間に 人は最期に何を見たのだろう
骨組みだけの建物の前で 丸めてた新聞を読み返した
色んな考えがあるらしいが 何の考え方があるものか
鯉城から広島を見下ろしたら 少しだけ気持ちが晴れてきた
また来ようと駅に向かって 俺は広島をあとにした
目が覚めてタバコに火を点けるころには
品川のビルたちが見えて来た
東京に着いてまたいつもの生活が 何の音も無く過ぎて行く
つかの間の怒りも 心に決めた誓いも
雑踏のなかの あの不思議な静寂に
何の色も無く溶けてゆく
広島駅を降りて路面電車に乗り 灼熱の公園にたどり着いた
幾千の折り鶴が掛けられた少年の像が
天高く指差し 俺は力の無さ
青い空にたたきつけた やけに暑い夏 広島から
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